なんとか結婚式を終え、脱力しまくった祝日の昼に池袋まで映画を観に行きました。久しぶりだ・・・
『
青空のゆくえ』が見たかったけど、諸般の条件が重なり、実際に観たのは、ロサ会館地下の『
SHINOBI』と相成りました。
同ロサ会館2階の
チョコレート工場は凄まじい行列だったけど、申し訳ないことに興味なし。話の内容は知っているし、監督と出演者から展開も容易に想像もつきます。
劇場HPで200円引きクーポンはプリントアウトしたけれど、近くのコンビニで500円安い前売り券が一枚売っていたので、相方にとりあえずそれではいってもらい、自分はもう少し辺りを彷徨うことに。
しかし、そこは迷宮・池袋。ラブホテルが林立する界隈で、目の前のホテルで右の出口から妙にさっぱりとした感じの同い年くらい(かつ恋人いない歴=年齢)の男性が出てきて駅方面へ。
そして左の出口からは20歳前くらいのスリムなデニムとタンクトップのシルエットが美しく、容貌は「cawaii」などのお姐さん読者モデル風。鞄から携帯を取り出すとデリヘル事務所?へ丁寧な事後報告。う~んプロフェッショナル! あのコなら・・・
など余計なことを思いつつ近くを探索したけれど見つからずに開演時間となった劇場へ駆け込みます。本日のお供は、
氷結果汁プレミアムのシャルドネと新製品の
ロゼ。氷結のプレミアムシリーズのファンなんです♪
予告編もそこそこに本編が始まりました。
ロケーション・・・素晴らしい!どこまでロケで、どこからCG? 日本国内にこんな場所もあるのか?と終了後のクレジットに釘付けになりました。ただし砂丘のシーンは駄目。海外にいけば唖然とするほど素晴らしい砂と空と太陽のシーンが撮れるところが幾らでもあるのだから、それくらいかけて欲しい。
キャスト・・・沢尻エリカに期待していたけれど、ちょっと期待ハズレ。彼女の良さがでてないです。原作とはキャラが良い方に変わっていたものの(映画向け)、それが生かし切れていない。今作で一番光っていたのは黒谷友香。主演の仲間由紀恵より美しかったです。松重豊は好きな俳優だが、彼を含め幕府の人間が安物過ぎる。
ワイヤーワーク・・・ちょっとオッと思ったけど、それだけ。「山風」忍術の凄さは日本の特撮ごときでは表現出来ず。
ストーリー・・・原作は山田風太郎の忍法帖シリーズの第一作にして最高傑作の一つ「
甲賀忍法帖」。概ね踏襲しているので、ストーリーとしては問題なし。
脚本・・・駄目駄目。今作が
駄作となった理由はここにつきるだろう。いくら主人公2人に力説させても、なぜ闘わなければいけないのか、なぜ悲劇なのか、なぜ幕府が・・・なのか、全く観客に伝わってこない。
そして、大作のはずなのにお金をケチっている。TVの2時間ドラマの豪華版にしか見えない。隠れ谷への攻撃も
初代・仮面ライダーの特撮シーンレベルにしか見えない。武士の人数をもっと増やせ。武具の時代考証をきっちりやってリアルなものを用意しろ。
と、ぶつぶつ文句をいって、総括してみると、仲間由紀恵・黒谷友香・沢尻エリカ、という3人の美女を楽しむ映画だ、ということがわかってしまう。
これってふりかえってみれば、
上戸彩だったり、
麻生久美子だったり、と同じ匂いがムンムンしてくる。更に辿ってみれば、Vシネマの「くの一」物か・・・ってやっぱり山田風太郎の手の中だ。
お涙頂戴の悲恋物にするには、山田風太郎作品は強すぎる。それこそティム・バートンに18禁、大人のディズニーものとして寓話観たっぷりに撮ってもらったほうがいいんじゃない?